ソリストライフ~すてきな50代を迎えるために

日々断捨離と○活に励んでいます

夢を持つってそんなに大事?

 

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またまたこの本について。

言葉に関する本ではありますが、

別の見方をすると、

著者の一代記にもなります。

とても柔軟な考えの持ち主で、

人柄が魅力的なのです。

50年代生まれとしては、

十分数奇な運命をたどっていると言ってもいい。

今更ですが、こういう生き方・考え方が

できるっていいな・・・と思います。

 

著者は一橋大学社会学部出身です。

それだけで既におもしろそうな予感(笑)。

東大卒だったら、目標をもって一直線!

でしょうから、面白みがない。

大学もなんとなく選び、決して真面目な生徒ではなく

とにかく「なんとなく」が多い。

でも、努力家で優秀なんでしょう。

ゆるーい感じなのに、いつもトップレベル。

その場その場のチャンスをものにし、

仕事も人間関係も広げていきます。

 

この本には何度も「僕は運がいい」

と出てきます。

この発想が人柄なんでしょう。

私は貧乏くじを引くタイプなので、

なかなか運がいいとは思えない。

著者は初めから学者になろうと

したのではなく、働きながら、

休暇を十分とれる働き方をするには

大学教授だ、と思い目指しました。

大人になってから夢を見つけたのです。

その時できることを一生懸命やり、

それを繰り返して夢を実現させた。

しかも多くの人と助け助けられ、の関係の中で。

振り返ってみると、運と縁は

密接なつながりがあるのだなと思います。

 

今の時代、小さい時から夢を持たされ

それに向かってずっと頑張ることが

素晴らしい、という価値観が強いです。

実際それで成功する人なんて

殆どいないのに。

だいたい学生なんて職業を知りません。

会社員と言っても、

色々な会社があり職種がある。

私は銀行の営業に出て、

痛いほど感じてきました。

なんて世間知らずだったのか、と恥じました。

そんな子供に職業としての夢を

語らせるなんて無理があるのです。

第一、新しい仕事が

どんどん生まれている時代です。

もしかしたら自分が新しい仕事を

作っているかもしれない。

 

もし夢を持たせるなら

「働き続ける」「海外で働く」

「趣味と両立して働く」など、

働き方程度でいいのでは、と思います。

 

私はこの年でようやく

「目標を立てそれを実現する生き方をやめよう」

と思いました。

身体能力が衰える+災害などの環境変化で

目標実現の前提が大きく崩れると、

不可能だと気付いたからです。

置かれた状況でできることを無理せずやっていく。

大事なのは心身の病気で倒れないよう、

細く長く続けていくこと。。

血管も筋肉も思考も、柔軟性が大事。

 

もっと早く気付けばよかったのに、と思います。

そうすれば働き盛りの30・40代を

無駄にすることがなかった。

でも、過ぎたことはしょうがない。

それに人生100年時代、

50才で気付いたのは運がいい、と思えます。

 

これからの学校教育では、

夢を持つよう教えるのではなく、

高速で変化する世の中で生活できるよう

教えていってほしいと思います。